反応について
反応について。
生きていくために、事象の様々な要素に機敏に反応し、
生存競争からの落後を回避しようとするのは人間の自然な営みだろう。
それは生物学的なプログラムから始まり、長じるにつれ心理学的営みになり、集団生活が生きる枠組みになるにつれ、社会的な要請として自明のものになるのであろうか。
そうなると反応はもはや反射と言ってもいいくらい無意識の行動となり、
自分以外の環境に対して、詰碁のようにパターン化した反応をすることになる。
強者は強者のままに、弱者は弱者のままに、ひな形の穴を掘り、せっせと決められた反応を繰り返す。
もちろん、そのような生き方に満足できるほど、人は無能ではない。
抗い、あがき、自身を叱咤激励して、お仕着せの振る舞いを何とか変えようと悪戦苦闘するのだ。
抗えば抗うほど、無力を感じる時もあるのであるが、これも一つの反応であるのであれば、
この無力感こそまずは乗り越えるべきあい路であるはずだ。
階層を突破せよ。思考自体が、制約を課せられているのだから、
そのようなものを指揮官に仰ぐべきではない。
思考こそ、反応を生む源泉の一つであることを知れ。